八女市は、国定指定史跡の岩戸山古墳をはじめ多くの古墳群が広がり、埴輪や石人・石馬が出土しています。南部には、東西に流れる清流・矢部川があり。鮎やハヤの宝庫となっています。又、江戸時代から八女地区の物産集積地として栄え、近代になると政治・経済・交通・文化の中心地になりました。また、長い歴史の中で磨き上げられた伝統工芸品が多く、独特の文化を築いています。




岩戸山古墳:国指定史跡/八女市大字吉田
岩戸山古墳は、九州北部最大の前方後円墳で、全長約135mあり、後円部径60m、同高さ18m、前方部幅約92m、同高さ17mである。墳丘周囲には、周濠と周堤が巡り、後円部東北隅には "別区"と呼ばれる一辺約43mの方形区画が存在する。別区や墳丘からは、埴輪と数多くの石製品(石人、石馬など)が出土している。岩戸山古墳が筑紫国造磐井の墳墓であるということは、「筑後国風土記」の中にすでに記されており、磐井の名は「日本書紀」の継体天皇二十一年(527)に記されている。築造者とその年代がわかる古墳として貴重である。



乗場古墳:国指定史跡/八女市大字吉田
岩戸山古墳の東方に位置する全長約70mの前方後円墳で、 6世紀中頃の装飾古墳。後円部には、約10mの複式構造の横穴式石室があり、内部には赤・黄・青の三色を使った三角文や同心文などの文様が描かれている。
出土品」としては、環頭大刀柄頭、人物埴輪、玉、馬具、須恵器などが発見された。



丸山塚古墳:国指定史跡/八女市大字宅間田
八女給料のほぼ中央部に位置する直径約33m、高さ約5.3mの円墳。主体部は、全長約8mの複式構造の横穴式石室で、乗場古墳と同じく装飾古墳である。玄室の奥壁と、羨道、玄門の袖石に赤・緑・黄の三色を使った円文、三角形文が描かれており、6世紀後半のものといわれている。


童男山古墳:国指定史跡/八女市大字山内
八女給料でもっとも東に位置する直径約48m、高さ約6.7mの円墳である。主体部は、南西に開口する全長約18mの複式構造の横穴式石室である。玄室には、巨大な石屋形があり、中にはくり抜きの石棺が納められている。奥壁と6世紀後半のものといわれている。